電験三種とは?文系・未経験でも分かる試験内容と難易度
電験三種という名前は聞いたことがあるけれど、
「どんな資格なのか」「どれくらい難しいのか」
よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、文系・未経験の方向けに、
電験三種の試験内容と難易度を分かりやすく解説します。
電験三種の正式名称と役割
「電験三種」とは「第三種電気主任技術者試験」の略称です。
試験に受かれば主任技術者になるわけではなく、免状が交付され選任される資格を持つことになります。
- 正式名称: 第三種電気主任技術者
- 略称: 電験三種(でんけんさんしゅ)
- 資格内容: 5万ボルト未満の電気設備(発電所、変電所、工場、ビルなど)の工事・維持・運用に関する保安監督ができる。
つまり、高圧電源設備の保安監督がおもな業務となります。
法律で主任技術者を設置しないといけないので、スーパーや病院などあらゆる施設で必要となる人材です。

試験科目(理論・電力・機械・法規)
電験3種(第三種電気主任技術者試験)は、4科目すべて合格(科目合格制度あり)する必要があります。
それぞれの科目の「役割・出題内容・つまずきやすい点」を分かりやすく説明します。
① 理論
電気の基礎体力を問う科目(すべての土台)
主な内容
- 直流回路・交流回路
- 電磁気(クーロンの法則、フレミングの法則など)
- 静電気・磁気回路
- 電気計測
- 電子回路(ダイオード、トランジスタ)
特徴
- 計算問題が1番多い
- 公式の理解+使い分けが重要
- 他科目(電力・機械)に直結する
つまずきやすい点
- 交流回路(ベクトル・複素数)
- 電磁気のイメージが湧かない
👉 必ず最初に重点的にやるべき科目
② 電力
発電〜送配電〜変電までの実務寄り科目
主な内容
- 発電方式(火力・水力・原子力・再エネ)
- 送電・配電方式
- 変電所設備
- 電力損失・電圧降下
- 電力系統・保護装置
特徴
- 暗記+計算のバランス型
- 図や設備イメージが重要
- 実務と直結しやすい
つまずきやすい点
- 送電線計算
- 設備名と役割の混同
👉 理論ができると一気に楽になる
③ 機械
範囲が最も広く、苦手な人が多い科目
主な内容
- 直流機・誘導機・同期機
- 変圧器
- パワーエレクトロニクス
- 電動機応用
- 自動制御(ブロック線図など)
特徴
- 出題範囲がとにかく広い
- 「浅く広く」が求められる
- 計算問題もあるが暗記比率高め
つまずきやすい点
- 電動機の原理と式
- パワエレ(サイリスタなど)
👉 満点を狙わず、取れるところを確実に
④ 法規
合否を分ける“暗記+計算”の科目
主な内容
法規計算(接地抵抗、短絡電流など)
電気事業法
電気設備技術基準
保安規程
電気主任技術者の役割
特徴
- 暗記が中心
- 毎年ほぼ同じ論点が出る
- 後半の計算問題が得点源
つまずきやすい点
- 条文を丸暗記しようとする→直近にできたガイドラインなどからも出題があるので無意味
- 計算問題を捨てる→絶対NGです。法規の計算問題は得点源です!
👉 法規=「暗記4割+計算6割」で安定合格
試験方式
試験は全てマークシートで回答する形式です。
25%で正解するので分からなくても勘で当たる可能性があります。

科目ごとの重要度まとめ(初心者目線)
| 科目 | 役割 | 難易度感 |
|---|---|---|
| 理論 | すべての基礎 | ★★★★☆ |
| 電力 | 実務・イメージ | ★★★☆☆ |
| 機械 | 範囲が広い | ★★★☆☆ |
| 法規 | 合否の鍵 | ★★☆☆☆ |
文系、初心者には理論の計算問題の多さに苦労しますが、理論が受かれば後はさほど難しくありません。
正しいステップを踏めば効率的に合格を目指せるので安心してください。
試験の日程
電験三種試験は年2回実施され、上期試験は8月下旬(筆記)または7月~8月(CBT)、下期試験は3月上旬(CBT)または3月下旬(筆記)が例年のパターンです。2025年度(令和7年度)の場合、上期は8/31(筆記)、7/17~8/10(CBT)、下期は3/22(筆記)、2/5~3/1(CBT)でした。制度変更により年2回実施となり、CBT方式は期間中から選択でき、より柔軟になりました。

合格ラインと試験の制度
合格ライン
電験は各科目100点満点中60点以上で合格できる試験です。
試験内容が難しくて合格者が少ない年は合格ラインが54点になるなどの調整が入ります。

科目合格の制度
電験3種は4科目すべてを同時に合格する必要はありません。
科目合格制度といって合格した科目は次回の試験では免除される仕組みです。
1度合格した科目は3年目の試験まで有効期限があるので残り期間の5回の試験回数の中で残りの科目に合格すれば電験3種の試験に合格となります。
例としては2025年の上期に理論に合格した場合、2028年下期まで理論は免除されます。
2025年度の下期から2028年下期までの5回の試験で残り3科目合格すれば3種の試験合格です。

勉強順のおすすめ(独学・社会人向け)
①電気数学:文系や初心者でなくとも数学の復習は行いましょう。いきなり難しい
理論に取りかかると挫折してしまいます。
②理論:すべての科目の土台となります。理論を飛ばすと非効率になります。
③電力:理論の計算問題に疲れたら暗記が多めの電力で箸休めをオススメします。
④機械:理論、電力に受かったあとに取り組めば効率がいいです。
⑤法規:必ず最後にしないと記憶の定着も下がり、計算問題も得点できません。

文系・未経験でも目指せる理由
文系(普通科、高卒)の当ブログの管理人「サトウ」が少ない勉強時間で合格できたことが証明になりますが、理由は以下の5点
中学数学で充分
最初は計算問題が非常に複雑に見えますが、実際のところ分数計算など掛け算、割り算がほとんど。
三角関数など確かに必要ですが「慣れ」が肝心で、過去問を解いていくうちに計算力も自然と身につきます。
60点で合格
各科目を60%の正解率で合格できます。
50%正解できれば残りは勘で答えても十分合格の可能性があるのです。
必ず得点できる問題が半分は出るので、その問題を確実に得点できるように基礎を固めるのが上策です。
少ない勉強時間でOK
600時間以上、1000時間必要などという記事を見かけますが、それは非効率的な勉強を続けた結果です。
効率的に勉強すれば1日1.5時間の勉強でも余裕で合格できる試験です。
👉関連記事「 効率的な勉強法」
3年間で6回のチャンス
科目合格制度を使えば無理なく合格を目指せます。
電気数学の勉強は1月もかからない程度。
理論に合格すればその後の勉強はスムーズに進むので十分合格のチャンスはあります。
先生がたくさん
独学は非効率ですが、今はYouTubeやブログで過去問の解説を分かりやすく見ることができます。
通信講座も充実しているので1人で悩む期間も少ない時代です。
まとめ
知らないうちは難関資格などのイメージが強く必要以上に難しいとかんじてしまうかもしれません。しかし
- 科目合格
- 60点で合格
- 6回の試験で4科目合格
- 少ない勉強時間で合格可能
など、整理してみればそんなに難しいしかくではありません。
自身の合格体験を元に、試験の戦略を解説しています。
文系、初心者や初学者の方のチカラになれば幸いです。
ガンバっていきましょう!
